ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(5)(実施) by須賀えり子

仕組み化(新しい取り組み)

3回目の部課内改善チーム会議がはじまりました。

改善会議
改善会議

アカイ部長:「エリコさん、改善点の絞り込みができましたね。」

CCエリコ:「はい。スムーズに改善点の絞り込みができて、とても素晴らしいです。では、まずどの改善点から、どのように行ってまいりますか?」

インタビューリーダー達:「まずは、部課内で不満が多かった残業に対する取り組みを行いたいです。」

CCエリコ:「そうですよね。先日の社報でも、残業禁止と案内が出ていましたよね?けれども、改善の兆しが見えていない?」

インタビューリーダー達:「はい。でも、今回エリコさんに、対話力トレーニングをやっていただいて、もしかしたら、報連相の連携が出来ていないのでは?と感じました。」

アカイ部長:「うん。確かに、私も進捗状況が気になって仕方がないのですが・・・・」

インタビューリーダー達:「はい。そればかりか、見切り発進で確認を怠っているために、誤った無駄な作業がとても多いのでは?と感じました。上司と部下の間や、部課内でのコミュニケーションがもっと図れるようになると、情報の齟齬や、指示ミス、確認ミス、なども減って、残業も減るのでは・・・・・でも、確認作業など、新たな作業工程も増えそうです。そうすると、残業が減ると言うのは、現実的ではないかも知れません。」

CCエリコ:「なるほど、確認作業などの新たな取り組みが、作業の効率化を悪化させるのでは?と懸念されているのですね。では、ちょっとここに、その仕事の流れを書き出してみてください。」

インタビューリーダー達:「では、A社の商品開発プロジェクトの場合で、やってみましょう。」

CCエリコ:「その流れの中に、蛍光マーカーでミスや修正などが発生している箇所に書き加えてみてください。仕事の状況の見える化をします。」

インタビューリーダー達:「なるほど・・・・・こうして見ると、納期の遅れと、納品後に修正変更の依頼が入ることが多いですね。」

CCエリコ:「如何でしょう?これに対する改善は、どのようにしますか?」

インタビューリーダー達(キタノ課長):「なるほど・・・この納期の遅れと、納品後の修正日数を考えてみても、もう少し定期的に進捗会議を入れても良さそうですね。」

CCエリコ:「素晴らしいです。納期の遅れや修正に対する作業工数は、進捗会議で情報共有しながら修正やミスを減らしていく。と言うことですね?」

アカイ部長:「実は、これまでの個別に、確認を怠らないように。と指導してきましたが、この作業を部課内全体で一つの取り組みとして定着していく。と言うことですね?部課内で共通ルールとしてやってみましょう。では、キタノ課長今回の会議の議事録を報告書として作成お願いします。オオキ社長に、報告をあげておきます。」

キタノ課長:「大丈夫です。エリコさんから頂いた、アジェンダ議事録シート(※1)のお陰で、会議と同時に作成しています。会議が終わったらすぐに提出可能です。」

アカイ部長:「キタノさん、なんて素早い!!」

キタノ課長:「えぇ。皆さんが発言されている間に、パパっと議事録を入力できました。こうして予め、議題内容が整理されていると、会議の漏れがなくスムーズに進められますね。それに、会議と同時に議事録を入力しておく方が内容のミスもなくなりますし、一石三鳥です。」

アジェンダ議事録シート(※1):会議がスムーズに進むように作成された、アジェンダ(議題内容)と議事録を同時に入力できるようにExcelで作成されたたシート。

そして、新たな取り組みを仕事の流れの中に取り入れ実施してみることとなりました。

何はともあれ、一度行動を起こしていかなければ、その取り組みに対する分析もできません。

   とにかく一度、スモールステップ(小さな一歩)から取り組みを行ってみることが大事です。

スモールステップ

CCエリコ:「素晴らしいです。新たな取り組みができましたね。では、こちらのシートに実際にその取り組みを実施してみて、新たな課題を見つけて、書き出しておきましょう。」

CCエリコは、その日の会議終了後、アカイ部長に声をかけました。

CCエリコ:「アカイさま、その後キタノ課長の様子は如何ですか?先日、仰っていた気になっていた態度の件ですが。」(※プロローグ

アカイ部長:「はい。それが以前のような、あからさまな不躾な態度がなくなってきました。今は、インタビューチームとして積極的に会議でも発言していますし、第一に発言に変化が見られるようになりました。以前までは、言葉にトゲがあったと言いますか・・・・今は、相手を尊重するような、一旦自分自身で考察しながら、発現しているように見受けられます。」

笑顔

CCエリコ:「対話のトレーニングや、今回のような取り組みを通して、課長としてのリーダーシップも発揮されていますね。部課内のコミュニケーションも増えて来たのではないですか?」

アカイ部長:「はい。以前に比べると社内の雰囲気が良くなってきたように感じます。ただ、それに伴ってまた、新たな課題も見えてきました。」

CCエリコ:「とても良いですね。私も皆さんの笑い声や活発な意見交換がされている様子を拝見して、嬉しく思っています。新たな課題については、順序だてて取り組みを考えてまいりましょう。」

今回のPointは?

① 改善点に対する取り組みをつくる(目標)
② スモールステップとして、一度やってみる(実施)
③ 無駄な作業や時間を少しでも減らす意識
④ 新たな課題の情報収集

※ こちらのコラムは、事例を元にしたフィクションです。

(続く) ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(6)(評価) 

ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(0)(プロローグ)
ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(1)(準備) 
ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(2)(状況を把握する) 
ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(3)(心理的安全性)
ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(4)(見える化)
ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(5)(実施)
ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(6)(評価)
ピンチはチャンスの芽~「対話」を通した組織づくりとは?(7)(継続と定着)

組織開発キャリアコンサルティングについてのご相談は、お問い合せフォームからお気軽にぜひどうぞ!

この記事を書いたキャリアコンサルタント

須賀 えり子
須賀 えり子代表取締役
IT会社の経営に20年間携わっている。
中小企業の人材育成の難しさを体験しつつ、70%あった離職率を8年間0%に。「経営理念」を軸としたワーク型のSUN社員キャリア研修とキャリアカウンセリング。社員の方々、お一人おひとりが持つ潜在的な強みを輝かせ、他者との信頼感の連携をつくり、職場の組織力を高めます。人材育成を通した組織開発はお任せください。

お問合せはこちらから