新米教育担当アツコ、がんばる! 第3回「事業計画は教育担当の必須アイテム!」by 平井厚子

ツナゴーカ働き方コラム

第1回第2回の続き

まる二日、アツコさんは事業計画ととっくんでいます。もちろん読むのは初めてではありませんが、こんなに何度も、一つひとつの言葉に立ち止まりながら読み込むのは初めてです。でも肝心の育成目標とやらが全然浮かんできません。次にアサクラさんと話したのはそんなときでした。

「素晴らしい! じゃあアツコさんはもう社長よりも事業計画を読み込んだかもしれないわね。」
「そうかもしれませんね。」(だからなんなん?)
「このシートにアツコさんが理解したことを書き出してみてくれる?」
といって、アサクラさんは「育成目標検討シート」という紙をアツコさんに渡しました。


今回のポイント 「育成目標になにを書くか」

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育成目標には、次の4つの点を含めましょう。この4点を含む人材像をアウトプットイメージとして、必要な情報を集め、検討を進めていきます。

1.育成目標の人材像が組織のどの課題やニーズを解決できるか。

教育企画が経営にインパクトをもたらす可能性が最も高いのは、次の場合です。
①プログラムが組織の直面している収益や経費の問題を解決する場合
②プログラムで提供される情報を活用することで社員が成果を上げられる場合
育成目標の人材像が「収益を生む」「経費を抑える」「規制に従う」のどれに役立つのかを定義し、経営と教育企画をリンクさせます。

2.人材像に期待されるパフォーマンス(成果、実績)はどのような状態か。

前項で定義した組織課題を解決するために、この人材像にはどんなパフォーマンスを期待するのかを書きます。望ましいパフォーマンスと現状のパフォーマンスとのギャップを解消する手段が研修になります。

3.期待されるパフォーマンスを実現するためにはどんな行動が必要か。

期待されるパフォーマンスを実現するための具体的な行動を、タスクとして明らかにします。タスクの表現には「動作を表す動詞」を用い、第三者が目で見て観察できる行動として表現します。これは研修の内容検討や成果測定に関わってきます。

4.想定する学習者は誰か

育成対象者、この教育企画の受講者のことです。

1→2→3と定義することで、経営課題を解決するためのパフォーマンスを明確にし、そのパフォーマンスを実現するための行動に落とし込んでいることに注目してください。

また、事業計画から新たな教育ニーズがわかることもあります。教育担当者は事業計画を十分に理解しておきましょう。


「やだなあ、これを先に言ってくださいよぉ~。」
アツコさんはにこにこしながら事業計画も開かずに、シートにとりかかりました。
(事業計画が頭にはいっているというのは、どうやらほんとうみたいね。)
と、アサクラさんもにっこりです。

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新米教育担当アツコ、がんばる! 第4回へ続く

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この記事を書いたキャリアコンサルタント

平井 厚子
平井 厚子
IT企業で25年人材育成に取り組んできました。その後就職支援で現実の労働市場に直面して視野を広げ、会社側の視点と労働者側の視点とニーズの両方を肌で感じて自分の中に取り込めたと思います。
働き方改革は従業員の能力開発、仕事の仕組みの見直しを伴ってこそ、実のあるものになります。ぜひ人材育成の視点からお手伝いさせてください。

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